ANCIENT BARDS2017.04.15

Line-Up:
クラウディオ・ピエトロニック (guitars)
マルティノ・ガラットーニ (bass)
サラ・スクワドラーニ (vocals)
フェデリコ・ガッティ (drums)
ダニエレ・マッツァ (keyboards)

Discography:
2008 Trailer (of the Black Crystal Sword Saga) (demo)
2010 The Alliance Of The Kings
2011 Soulless Child
2014 A New Dawn Ending

Biography:
イタリアの6人組、ANCIENT BARDSは2006年1月、若きキーボード・プレイヤー、ダニエレ・マッツァのプロジェクトとして端を発した。彼が目指したのは、エピックでシンフォニックなサウンドをもったメタル・バンドを結成することだった。その後、多彩なテクニックを持つベーシスト、マルティノ・ガラットーニと出会ったことで、このプロジェクトは具体化し始める。当初は様々な問題のためラインナップは安定しなかったが、2007年夏、女性ヴォーカルのサラ・スクワドラーニ、リード・ギタリストのクラウディオ・ピエトロニック、リズム・ギタリストのファビオ・バルドゥッチ、ドラマーのアレッサンドロ・カリキーニを迎えてラインナップが完成すると、6人はすぐさまデモEPの準備を開始した。

「Trailer」と名付けられたこのデモは、北欧神話やケルトのイメージ、「ファイナルファンタジー」シリーズに代表される日本の作品などに影響を受けた、ダニエレ自らの構想による壮大で刺激的な物語、『The Black Crystal Sword Saga』から4つの章を抜粋して収録(楽曲としてはイントロ+4曲と2曲のラジオ・エディットの計7曲を収録)したものだった。また、デモの作業を進める一方で、このバード(吟遊詩人)達はイタリア国内でいくつかライヴ・コンテストにも出場、毎回のように一位を獲得した。そして2008年5月に「Trailer」が完成すると、この作品を手にしたイタリア中の雑誌やウェブジンから絶賛の声が寄せられた。その一方で、彼らはTURISAS, OVER THE RAINBOW, ALMAH, WHITE SKULLらとイタリア国内のフェスティヴァル/クラブで共演を果たし、大きな反響を得ていく。

そしてバンドは2009年夏、地元イタリアの『Fear Studio』にて、DGMのギタリストでもあるシモーネ・ムラローニをエンジニアに迎えてデビュー・アルバムのレコーディングを行う。『Epic Choirs Toto Corde』と名付けられた8人によるクワイアと、リーダーのダニエレに加え、エンジニアのシモーネ、同郷のメタルコア・バンド、FIGURE OF SIXのレレ、ヤッコ、ルシオの計5名による『Barbarian Choirs』の二種のクワイアをフィーチャー、エピックでシンフォニックなパワー・メタルの中に見事にクラシックの要素を加えたこのアルバムを手に、バンドはRHAPSODYやADAGIOなどを世に紹介したことで知られるドイツの『Limb Music Products』との契約を締結。ミケーレ・ルッピやARTHEMISなどの作品を手掛けてきた『Flush Design』がジャケットを担当したこの「The Alliance Of The Kings」は、2010年4月、王菲(フェイ・ウォン)が歌った『ファイナルファンタジーVIII』の主題歌(植松伸夫が作曲を担当)で、1999年の『第14回日本ゴールドディスク大賞』で「ソング・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた”Eyes On Me”のカヴァーを日本盤ボーナス・トラックとして追加収録して、SPIRITUAL BEASTより日本発売された。

パワフルなサウンド、壮大なオーケストレーション、そしてサラ・スクワドラーニによる他に類を見ない女声ヴォーカルは、瞬く間にリスナーをファンタジーの魔法の世界に引き込み、このアルバムは世界各地の様々なメディアで同年のベスト・アルバムの1枚に選出された。その後、ドラマーのアレッサンドロが脱退、後任にフェデリコ・ガッティを迎えたバンドは、2010年から2011年にかけてイタリアを中心にライヴ活動を展開。ELUVEITIEやSABOTAGEといったバンドのサポートを務めた他、2011年7月には『Fosch-Fest』に出演、MANEGRAM, KORPIKLAANI, HEIDEVOLKらと共演を果たした。

一方で同年6月には『Domination Studio』にてセカンド・アルバムのレコーディングを開始。前作同様、エンジニアに迎えられたのはDGMのギタリスト、シモーネ・ムラローニで、彼は再びアコースティック・ギターとクワイアでもゲスト参加した。今回のクワイアは『The Ancient Bards choir』と名付けられた8人によるものと、リーダーのダニエレ、エンジニアのシモーネ、ベーシストのマルティノによる『Barbarian choir』の他に、総勢15人による『Epic choirs』をフィーチャー、前作よりも更に重厚なクワイアを加えることでアルバムをよりドラマティックなサウンドへと仕上げることに成功した。ダニエレは語る。「俺達はこのセカンド・アルバムで成し遂げたことをとても誇りに思っているし、「The Alliance Of The Kings」と比較して作曲面とプロダクションの両方で新たなレヴェルに到達したと思っている。俺達全員全力を尽くしたし、きっとこのアルバムは瞬く間に聴く人を『The Black Crystal Sword Saga』の世界に連れ出し、まるで映画の世界にいるかのように、この複雑に絡み合った冒険の物語を夢に見たりさせるだろう」

RHAPSODY OF FIREやBLIND GUARDIAN, ICED EARTHなどの作品を手掛けてきたフェリペ・マチャド・フランコがジャケットを担当したこの「Soulless Child」は、2011年12月、植松伸夫が自ら率いるTHE BLACK MAGESが『ファイナルファンタジーX』の主題歌「ザナルカンドにて」に歌詞をつけた”The Skies Above”の見事なカヴァーをボーナス・トラックとして追加収録して、SPIRITUAL BEASTより日本発売された。その後、2012年5月には、バンドはイタリアの『Gods Of Folk』フェスティヴァルに出演、DARK LUNACY, HEIDEVOLKらと共演を果たしてアルバムのプロモーションを行うと、このフェスティヴァルのライヴ映像は後に”Through My Veins”のPVとして発表された。また、同年11月には、日本のシンフォニック・デス・メタル・バンド、SERENITY IN MURDERとのスプリットCD「Prelude To Awakening」にサード・アルバムに収録予定の新曲、”Across This Life”の別ヴァージョンを提供して話題を呼んだ。

2013年に入ると、ヴォーカルのサラがアルイエン・アンソニー・ルカッセンのロック・オペラ・プロジェクト、AYREONのニュー・アルバム「The Theory Of Everything」(2013年10月発売)に参加。GRAND MAGUSのJB、LACUNA COILのクリスティーナ・スカビア、KAMELOTのトミー・カレヴィック、NIGHTWISH, TAROTのマルコ・ヒエタラ、ASIAのジョン・ウェットンといった錚々たるシンガーや、GENESISのスティーヴ・ハケット、YESのリック・ウェイクマン、ELPのキース・エマーソン、DREAM THEATERのジョーダン・ルーデスといったプログレッシヴ・ロック/メタル界の大御所達に混じって、見事に存在感を示した。

一方でANCIENT BARDSは2013年8月からニュー・アルバムのレコーディングを開始。三たびDGMのギタリスト、シモーネ・ムラローニとの共同作業となったこのアルバムについて、ダニエレは語る。「俺達にとって、『Domination Studio』でレコーディングすることは習慣でもあり品質の保証でもある。シモーネとの作業を通じてこのアルバムに最適なサウンドを得ることが出来たし、それは過去二作のプロダクションを遥かに凌いでいると思う。ギターは更にアグレッシヴに、オーケストレーションとアレンジはかつてないほどエピックになっている一方で、クワイアは更に存在感を増して重要な役割を果たしている。今回はサーガの第一部の最後の章だから、音楽は物語の出来事を完璧に伝え、一つ一つの音がオーダーメイドのスーツのように完全にフィットしていなければならない。このアルバムでは、リスナーが目一杯楽しめるよう最高にエピックな作品になるように務めたし、コーラスはきっとリスナーの頭の中で長い間鳴り響くと思う。勿論、サラの美しく、クリアで強力な声と、クラウディオとマルティノの魅力的なソロに、フェデリコのマシンのようなドラムが楽曲を更に魅力的なものにしているし、恐らく今回の章が今までのサーガの中で一番の出来だと思う」

10月には、自らの作業を全て終えたリズム・ギタリストのファビオが個人的な事情により脱退するものの、バンドは作業を継続。RHAPSODY OF FIREのファビオ・リオーネ(ラヘッド役)やMNEMICのベーシストでもあるシモーネ・ベルトッツィ(父およびダーク・ディーモン役)といったゲストも参加して、『The Black Crystal Sword Saga』の第一部の第三章にして最後を飾ることになるアルバムは年内には完成を見る。バンドの3人のメンバーに加え、シモーネ・ムラロッティ、シモーネ・ベルトッツィを含む総勢8人による『The Ancient Bards choir』をフィーチャー、前作に引き続きフェリペ・マチャド・フランコがアートワークを担当したこの「A New Dawn Ending」は、2014年4月、ボーナス・トラックとして植松伸夫が作曲を担当した『ファイナルファンタジーIX』の主題歌、”Melodies Of Life”のカヴァーを収録して、2014年4月、SPIRITUAL BEASTより日本発売される。

なお、アルバムの発売後には、バンドはチェコの『Made Of Metal』(THERION, Luca Turilli’s RHAPSODY, AMARANTHE, LEAVES’ EYES, ORDEN OGAN etc)や、ベルギーの『Metal Female Voices Fest XII』(DRACONIAN, DIABULUS IN MUSICA etc)といったフェスティヴァルに出演する予定となっている。

若きバード達による冒険は、まだまだ続く。

Websites:
http://www.ancientbards.com/
http://www.myspace.com/ancientbards