HEAVY TIGER2017.04.15

Line-Up:
アストリッド・カースブリング (Drums & Backing Vocals)
マヤ・リン (Guitar & Vocals)
サラ・フレンディン (Bass & Backing Vocals)

Discography:
2013 Talk Of The Town (7”)
2014 Saigon Kiss

Biography:
HEAVY TIGERの話になると、ある者はパワー・トリオと言い、またある者はガールズ・バンドだということについて触れる。だが、結局のところHEAVY TIGERは印象的でユニークなロックン・ロール・バンドなのだ。アティテュードを備えたクラシックなリフ – 全盛期のTHE RUNAWAYSと言う人もいるが、KISSとTHIN LIZZYを合わせた音楽をTHE CLASHが演奏している姿を想像してみれば、ほぼ間違いないだろう。いずれにせよ聴けばわかるから、あれこれ想像する必要はないのだ。

スウェーデンはストックホルム出身のHEAVY TIGERは、ギターを抱えたシンガー、マヤ・リンの心にあった最高のロックン・ロール・バンドを結成するというミッションを実現したものだ。高品質の楽曲、ユニークなスタイル、妥協なきライヴ・パフォーマンス、そして真の野心によって構成される彼女達。熱心さや才能が足りない者は、メンバーになることさえ許されない。

マヤは語る。「HEAVY TIGERは、私が以前いたバンドに感じていたフラストレーションの結果生まれた。他のメンバーからは全く熱心さが感じられなかったから、徹底した野心を持った最高のバンドを組もうというハッキリとしたヴィジョンを持って3年前にそのバンドを脱退したの。それからベストなミュージシャンを探し始めてサラとアストリッドに出会ったんだけど、2人とも素晴らしいミュージシャンだしとても気が合うわ」

幸運なことに、マヤはサラ・フレンディン<b>とアストリッド・カースブリング<ds>という真に優れたミュージシャンと出会うと、3人はすぐさま親しくなり、こうしてHEAVY TIGERが生まれた。2010年のことで、3人は17歳になったところだった。

バンドの初のリリースは「Talk Of The Town」と題された7インチEPだった。自らのヒーロー、THIN LIZZYに加え、『Eurovision Song Contest』への出演経験もあるスウェーデンのグラム・ロック・バンド、THE ARKのカヴァーを含む4曲を収録、2013年末にスペインのインディ・レーベル『Ghost Highway Recordings』からそれぞれ100枚限定の3種類のカラー・ヴァイナルでリリースされたこのEPは、瞬く間にソールド・アウトとなった。

バンドは並行してフル・アルバムの準備に取り掛かる。当初は別のスタジオでレコーディング、ミックスまで終わったところで仕上ったサウンドに全く満足できなかった彼女達は、何曲か新曲を書き、古い曲を書き直すと、元THE HELLACOPTERS、現IMPERIAL STATE ELECTRICのニッケ・アンダーソンが所有する『Gutterview Recorders』にて、また一からレコーディングを行なう。プロデュースを務めたのは、元DISMEMBERのドラマーで、プロデューサー/エンジニアとしても同バンドの他、ENTOMBEDからIN SOLITUDE, BULLETまで様々なバンドの作品を手掛けてきたフレッド・エストビーだ。レーベルとの契約もないままレコーディングを行なったことについては、「誰のバックアップもない状態でアルバムを作ったのは、待つだけの忍耐がなかったから」とマヤは言う。「その後、ロバート・ペールソン(Robert Pehrsson’s HUMBUCKER)と話をしたら、ちょうど『High Roller Records』からアルバムをリリースしようとしていたところで、彼らはとてもいい仕事をしていると教えてくれたから、連絡を取ってみたの。そうしたらすぐに好意的な反応が返って来たわ」

こうして『High Roller Records』と契約を交わすと、バンドのデビュー・アルバム「Saigon Kiss」は2014年2月末にヨーロッパでリリースされた。グルーヴィなハード・ロックのアンセム”Chinatown”(THIN LIZZYのカヴァーではない)から、誰もが瞬時に気に入るであろう”Saigon Kiss”まで、全9曲を収録。パンクのエッヂを少々持った後者は、既にアンダーグラウンドで大きなヒットを呼んでいる。パンクの影響についてマヤは、「THE CLASHを聴いて育ったら出てくる運命にあるんじゃないかしら?(笑) いろんなものから影響を受けることが問題だと思ったことはないし、NEW YORK DOLLSだろうと60年代の女性グループだろうと、KISSやボブ・ディランだろうと、いいバンドやいい音楽を聴くわ。そもそもNEW YORK DOLLSはどのジャンルに入るの? パンク? グラム? 両方? それともどちらでもない? 別に知らなくてもいいわ。単に素晴らしいバンドなんだから」と語っている。

1枚のアルバムと7″EPしかリリースしていないにも関わらず、HEAVY TIGERは既にスペインでは大きな人気を博しており、そのスペインだけでなくイギリス・ツアーも行なった他、スカンジナヴィアでも数多くプレイ、フィンランドでも堅調なファンベースを築いている。だが、ホームタウンのストックホルムでプレイすることについて言えば、マヤはまだ大きな改善の余地があると考えているようだ。「人が思っているほど、ここはロックン・ロールに関して健全な場所ではないの。フィンランドは別だし、スペインだけでなく、ドイツに関してもいい話を聞いているわ。フィンランドはロックン・ロール・バンドには素晴らしい国で、もう何度もプレイしたけど人はいいしいつも私達を歓迎してくれる。ヘルシンキの伝説的な会場の『Tavastia』でTHE FLAMING SIDEBURNSの復活ライヴのオープニングを務める機会があったんだけど、それから勢いがついて、今は現地にブッキング・エージェントもいるのよ」

ロック/メタル・ファンからは、スージー・クアトロとGIRLSCHOOLを合わせたようだとか、勿論THE RUNAWAYSと比較されることも多い彼女達だが、「特にTHE RUNAWAYSについてはよく言われるわ。でもみんなカッコイイ女性達よね!」と語るマヤ・リン率いるHEAVY TIGER。このストックホルムから現れた3人組について、若い女性がギターをかき鳴らしているだけだと思う失態を犯してはならない。彼女達の音楽は本物で、これ以上なく素晴らしいロックン・ロールなのだから!

そしてそんなHEAVY TIGERのデビュー・アルバム「Saigon Kiss」は、2014年8月、日本盤独自のアートワークを採用、既に入手困難な7インチEP「Talk Of The Town」から2曲をボーナス・トラックとして追加収録して、SPIRITUAL BEASTより日本発売される。

なお、バンドはそれと前後して、7月から9月にかけ、スウェーデンを中心としたサマー・ツアーを行なう予定となっており、今後の展開から目が離せなくなっている。

Websites:
http://www.heavytiger.com/
https://www.facebook.com/heavytigermusic