ONSLAUGHT2017.04.21

Line-Up:
ナイジ・ロケット (guitar)
マイク・フーリハン (drums)
ジェフ・ウィリアムズ (bass)
サイ・キーラー (vocals)
アンディ・ロッサー=デイヴィス (guitar)

Discography:
1985 Power From Hell
1986 The Force
1989 In Search Of Sanity
2007 Killing Peace
2009 Live Damnation
2011 Sounds Of Violence
2013 VI

Biography:
80年代、覇権を握るアメリカやドイツのスラッシュ・バンドに対抗できた数少ないイギリスのバンドの一つがONSLAUGHTで、それは「Power From Hell」や「The Force」といったスラッシュの名盤にはっきりと示されていた。同時期に活躍した多くのバンドと同様、ONSLAUGHTも新世紀に入って復活を遂げたが、彼らの場合は「リユニオン」というより「カムバック」であり、「Killing Peace」や「Sounds Of Violence」といった復活後の作品が如実に現す通り、今や今日のスラッシュ・ムーヴメントの輝きや持続性を体現するバンドの一つとなっている。そんな彼らは結成30周年を迎える2013年、ファン待望のニュー・アルバムを発表する。

イギリスはブリストル出身のONSLAUGHTは、1983年、ナイジ・ロケット<g>とスティーヴ・グライス<ds>によって結成される。DISCHARGE, G.B.H., THE EXPLOITEDといった第二世代のハードコア・パンクや、よりメタル寄りなMOTORHEADなどに影響を受けた彼らは、2年間をソングライティングとライヴ活動に費やした後、アンダーグラウンドのレーベル『Children Of The Revolution Records』との契約を果たすと、1985年、デビュー・アルバム「Power From Hell」をリリースする。この時のラインナップは、ナイジ、スティーヴに加え、ポール・マホニー<vo>、ジェイソン・スタラード<b>の4人だった。創成期のアンダーグラウンドのスラッシュ・シーンで熱烈に歓迎されたこのアルバムには、”Onslaught (Power From Hell)”, “Angels Of Death”, “Death Metal” (しばしば「デス・メタル」という言葉を使用した初めての楽曲と憶測される)といったスラッシュ・メタルのアンセムが収録されていた。

1986年、新たにヴォーカリストとしてサイ・キーラーを迎え、ポールがベースに、ジェイソンがリズム・ギターに転向すると、インディ大手の『Music For Nations』と契約。傘下の『Under One Flag』レーベルの第一弾作品として、セカンド・アルバム「The Force」はリリースされた。”Let There Be Death”, “Metal Forces”, “Fight With The Beast”といったクラシックを収録したこのアルバムは、今日でも多くのファンによってバンドの代表作と見なされており、当時スラッシュ・シーンを独占するアメリカのバンドへのヨーロッパからの対抗馬として彼らを位置づける向きも多かった。同年、記念すべき第一回のオランダ『Dynamo Festival』(ANGEL WITCH, LAAZ ROCKIT, SATAN etc)に出演を果たすと、翌1987年にはMOTORHEADと1ヶ月におよぶヨーロッパ・ツアーを行なった他、ANTHRAXやNUCLEAR ASSAULTと共演するなど、バンドは更に勢いを増していった。その後、ロブ・トロットマンをギターに、ジェイムズ・ヒンダーをベースに迎えたバンドは、AC/DCのカヴァー”Let There Be Rock”を収録したEPを発表する。

「The Force」の大きな成功はメジャー・レーベルの関心を引き寄せ、1989年、バンドはサード・アルバムの制作に向け、『PolyGram』傘下の『London Records』と契約を果たす。しかしながら、これは論争の元となる出来事であった…。レコード会社の手によりサイ・キーラーが突如解雇され、後任として元GRIM REAPERのスティーヴ・グリメットが迎えられて「In Search Of Sanity」は完成した。”Lightning War”, “Power Play”といったスラッシュ・ナンバーの他、真にエピックな”Welcome To Dying”を収録したこのアルバムは、バンド史上最も売れた作品となったが、バンド内部の問題が姿を現してスティーヴ・グリメットは加入からわずか1年も経たないうちに脱退。その後しばらく活動を続けたものの、バンドは最終的に1991年に解散した…。

時は2005年、旧譜の再発などによりONSLAUGHTへの関心が再び高まるなど、まだやり残したことがあると感じていた彼らに好機が訪れた。そしてナイジ・ロケット<g>、スティーヴ・グライス<ds>、ジェイムズ・ヒンダー<b>、サイ・キーラー<vo>の4人が揃うと、サイとMIRROR MIRRORで共に活動したアラン・ジョーダン<g>を新たに加え、遂にONSLAUGHTは復活を果たす。すぐさまいくつかのフェスティヴァル出演を果たすと、『Candlelight Records』と契約。2006年7月、MEGADETH, ARCH ENEMY, TESTAMENT, ACCEPTなどを手掛けた名プロデューサー、アンディ・スニープのプロデュースのもと、バンドは4枚目となるアルバムの制作を開始する。また、この間、DEATH ANGEL, SODOMらとともに『Thrash Domination 06』にも出演、日本への初上陸も果たした。2007年3月にリリースされたこの「Killing Peace」は、ピュアで徹頭徹尾スラッシュ・メタルなアルバムで、”Burn”や”Killing Peace”といった楽曲は、ONSLAUGHTがブルータルかつ破壊的な姿に戻ったことを証明していた。世界中のプレスやファンから絶大な評価を獲得したこのアルバムを手に、バンドは積極的なライヴ活動を展開、復活以降既に180を超えるライヴ/フェスティヴァル出演を行なった。

しかしながら、成功には犠牲も伴うもので、活動が拡大を遂げるにつれ、まずジェイムズが、続いてアランがバンドの未来に100%を捧げることができなくなり、脱退を余儀なくされる。後任にはジェフ・ウィリアムズ<b>とアンディ・ロッサー=デイヴィス<g>が迎えられた。才能とアティテュードを備えた彼らを加えて新たに生まれ変わったバンドは、2008年の『Damnation Festival』出演の模様をライヴ・アルバム「Live Damnation」として2009年7月に『Candlelight Records』からリリースすると、翌2010年には新たにドイツの『AFM Records』と契約、ヤコブ・ハンセン(HATESPHERE, VOLBEAT, HEAVEN SHALL BURN etc)のプロデュースのもと、ニュー・アルバム「Sounds Of Violence」の作業を開始する。

2011年1月、世界に先駆けてSPIRITUAL BEASTよりリリースされたこのアルバムを手に、バンドはその後2年近くにもおよぶツアー活動を行なう。途中、オリジナル・メンバーのスティーヴが脱退するというハプニングはあったものの、後任に元EXTREME NOISE TERRORのマイク・フーリハンを迎え、約3週間にもおよぶ南米ツアーや、バンド史上初となる北米ツアーなどを行なった。そして、個人的事情のためツアーに出られなくなったアンディの代わりにレイ・チェンバース(元COLLAPSE)を迎え、「The Force」の完全再現を目玉としたヨーロッパ・ツアーを行なうと、シンガポール公演を経た2012年12月、遂に約6年振りとなる再来日を果たす。共に北米ツアーを行なった元VENOMのマンタス<g>率いるMPIRE OF EVILに加え、ナイジとは古くから親交のある日本のUNITEDとのパッケージによるこの『Japanese Assault Vol.1』は、大阪、埼玉、東京の3公演が行なわれ、バンドがライヴ・アクトとして最高の状態にあることが披露された。

日本からの帰国後、ナイジとアンディが中心となり既に最終段階にあったソングライティングを完了すると、2013年5月からニュー・アルバムのレコーディングを開始する。スケジュールの都合により、前作を手掛けたヤコブ・ハンセンとの作業は適わなかったものの、レコーディングされたトラックはスウェーデンの『The Panic Room』にて、トーマス “プレック” ヨハンソン(TIAMAT, SCAR SYMMETRY, MORS PRINCIPIUM EST etc)がミックスを行なった。

「このアルバムを聴いた人は皆、違う曲が傑出していると言う」ナイジは語る。「”Chaos Is King”は、”Let There Be Death”や”Born For War”と並んで、とてもONSLAUGHTらしいオープニング曲だと思う。間違いなく今までで一番アグレッシヴな曲だし、最初から最後まで止まることなくスラッシュしていて俺達の演奏の限界をプッシュしてくれた。実は歌詞的には前作の”Code Black”の前編にあたる曲で、”Code Black”のイントロを聴けばこの曲のエンディングと繋がっているのに気付くと思う」ナイジは続ける。「”Children Of The Sand”は間違いなくバンド史上最も実験的な曲だ。歌詞は宗教やそれによる洗脳がもたらす中東の不安定な状況を反映していて、ダークで中東風な音楽でそれを引き立てている。更にそのテーマを引き立てるために、ストリング・セクションや女性ヴォーカルも入れたんだ」

収録曲のタイトルではなく、シンプルに「VI」と名付けられたこのバンド通算6枚目のアルバムは、EXODUSやZONARIA, IMMORTALなどの作品を手掛けてきたパー・オロフソンによるアートワークを採用、2013年9月に世界同時発売される。SPIRITUAL BEASTからリリースされる日本盤には、日本を代表するスラッシュ・メタル・バンド、UNITEDのメンバーがゲスト参加した”Shellshock”のリメイクを含む2曲のボーナス・トラックが追加収録されている。

なお、アルバム発表後の10月には、MPIRE OF EVIL, EXUMER, MASTERらを従え、結成30周年を記念した『Slaugherfest』と題されたフェスティヴァル・ツアーを行なう予定となっている。

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