Line-Up:
トニー・ルドニー (Guitar)
コーディ・ジョンズ (Drums)
ジャスティン・ジィック (Guitar)
ローガン・デットウィラー (Vocals)
イアン・ベンダー (Bass)
Discography:
2008 Stories From The Book Of Metal
2015 Reforged
Biography:
アメリカ合衆国発の5人組メロディック・スピード・メタル・バンドZEPHANIAHが、ひとたびのバンド解散・再結成を経て、実に7年ぶりとなる新作のリリースを宣言した。メロディック・スピード・メタルをベースに、パワー、スラッシュ、プログレッシヴ、ネオクラシカルなど様々な要素が交錯する独自の疾走型メタルを貫くZEPHANIAH。一糸乱れずタイトに織り成される緻密なツイン・ギター・ハーモニー、スピーディかつテクニカルに展開されるリズム隊、壮大でヒロイックなヴォーカル、それらが結びついたサウンドは「TESTAMENT meets IRON MAIDEN」とも形容されている。
ZEPHANIAHは2005年、インディアナ州フォートウェインにて、当時まだ10代だったジャスティン・ジィック<g>を中心に結成された。当初は4ピース・バンドとして出発したが、幾度かのメンバー・チェンジやパート・チェンジを経て、最終的にはローガン・デットウィラー<vo>、イアン・ベンダー<ds>、タイソン・ミラー<g>、タイラー・サムウォルト<b>といったラインナップに落ち着く。『旧約聖書』の中に登場する『ゼファニヤ書』に由来し、ラテン語で『風の魂 (Spirit of the wind)』を意味するZEPHANIAHと名付けられたこのバンドは、地元でのショウを重ねながら、アメリカ中西部のメタル・シーンに新風を呼び込む存在として次第に注目を集めるようになっていった。当初の彼らはパワー・スラッシュ・メタル・バンドを自称し、”Deep Breath”、”Fight For Love”といった結成一年目に発表した楽曲について、ジャスティンは自ら「MANOWAR meets IRON MAIDEN」と顧みている。
2008年、バンドは9曲入りのデビュー・アルバム「Stories From The Book Of Metal」(DREAM EVILのアルバム「The Book Of Heavy Metal」へのトリビュートではない)を自主リリース。DRAGONFORCEを彷彿とさせる王道的かつ疾走感溢れるパワー・メタル・ナンバーの数々に、海賊や戦など古の物語に基づく独自の世界観を築き上げ、ここ日本の輸入盤市場でも人気を博した。2009年に入るとローガンとタイラーが脱退してしまうが、新たなドラマーとしてカイル “パイロ” スナイダーを迎えてイアンがベーシストへとシフト、ヴォーカルは一時的な代役を立てるなどして、バンドは精力的にスタジオ・リハーサルを続けた。2010年3月には、後にインディアナ州のヘヴィ・メタル・バンド、DEMONWOLFのフロントマンとして活躍することになるゲイリー・ウェンリコウスキが新たなヴォーカリストとして加入。同月中にはゲイリー加入後初となるショウが早くも敢行された。続く6月は、オハイオ州にて開催された『Warriors Of Metal Fest Ⅲ Open Air』へ参戦。同イベントには、OMENやCAGE、ASKAといったバンド陣が名を連ねた。だが、7月にはイアンが脱退声明を発表。するとバンドはその後、事実上の解散状態へと移行してしまう。
その後2011年になり、ジャスティンとローガンは共に新たなバンドVALHALLAを結成。ZEPHANIAHの流れを継いだ激走型のメロディック・パワー/スピード・メタル・バンドとして、翌2012年4月に5曲入りEP「Deathless」をリリースした。そしてこの頃から彼らは、実験的にではあるものの徐々にプログレッシヴ的要素を取り入れるようになり、それが後に再結成されるZEPHANIAHのサウンドへも影響を及ぼすこととなる。なお2013年には、ジャスティンはカリフォルニア州のスラッシュ・メタル・バンドで、2011年に21年ぶりの再結成を果たしたVIKINGへも加入している。
しかしその間も、ZEPHANIAHの再結成を待ち望むファンの声は決して止むことはなかった。そして契機は2014年初頭に訪れる。それまでにもジャスティンの元には、複数のプロモーターから再結成ショウの提案が持ち込まれていたが、オリジナル・ラインナップでの復活はメンバー各々が抱える個人的な問題の為に実現が難しかった。ところが、ジャスティン、ローガン、イアンの3人に加え、新たなギタリストとしてトニー・ルドニー、ドラマーとしてコーディ・ジョンズを迎えたことが、「これまでになく最高のラインナップになった」(ジャスティン)としてバンドのモチベーション・アップを決定付け、活動再開へ向けて一気に動き始めることになる。3月にはこのニュー・ラインナップがFacebookでも正式に発表された。4年のブランクを経たカムバック・ショウの舞台は再びの『Warriors Of Metal Fest Ⅶ Open Air』で、ヘッドライナーであるASKAのトリ前というポジションに大抜擢され、イベントを大いに盛り上げた。なお同イベントには2日目のヘッドライナーを務めたHELSTARの他、ARMORYやVALHALLA、CELLADORらも出演している。
シーン待望のニュー・アルバム「Reforged」の制作に着手したことが2014年3月に明らかにされると、4月にはアートワークも先行公開。スタジオ作業と並行しながら幾つかのギグをこなし、11月にはニュー・アルバムのプロモーション・ツアーとして9日間連続のライヴを国内にて開催。さらに同月、RAVENがオハイオ州でショウを行った際にはスペシャル・ゲストとしての出演をも果たしており、シーンからの期待値の高さが浮き彫りになった。翌2015年6月にはWRATHと、10月にはUNLEASH THE ARCHERS、CRIMSON SHADOWSの他、BUTCHER BABIESとも共演。再結成後のバンドのサウンドの進化については、「更にプログレッシヴでファストになった。キャッチーさとクラシカルな要素は依然としてあるが、新しい事への挑戦に恐れは無い。俺達は常に自分達の楽曲がよりエキサイティングになるように務めているし、リスナーの耳をより高いレベルへ引き上げられるように、また頭の中にずっと残るメロディを作るようにトライしている。」とジャスティンは語る。
今作「Reforged」について、ジャスティンは次のように述べている。「ファースト・アルバムの続編的な作品だが、スピードは倍になっている。タイトル・トラックの”Reforged”はわかりやすいパワー・スラッシュ・メタル・アンセムで、俺達が再始動したということを古のダンジョンやドラゴンを使って表現している。”Quest For The Royal Crown”は俺の他に前任ベーシストのタイラーも作曲に関わっていて、かつてのライティング・スタイルが出ているのに加えて俺達が好んでいた荒々しいテクニカルな要素がある。10分にも及ぶピュア・メタルの叙事詩だ!”Mad Max”、”Road Warrior”、そして”Thunderdome”はメンバー全員で書いたスラッシュ・メタル三部作だ。これまでのアルバムの中でもしかしたら最も好きな楽曲陣かもしれないな。」
そんなZEPHANIAH渾身の一作である「Reforged」の国内盤は、日本盤ボーナス・トラックとして、ファースト・アルバム収録の”Blackbeard’s Revenge”、”Deep Breath”の2曲のニュー・ヴァージョンを加え、2015年12月にSPIRITUAL BEASTリリース予定となっている。
WebsSites:
http://www.Zephaniahband.com/
https://www.facebook.com/zephaniahmetal/