OBSESSION2017.04.21

Line-Up:
クリス・マッカーヴィル (bass)
ジョン・ブルーノ (guitars)
マイケル・ヴェセーラ (vocals)
BJ・ザンパ (drums)
スコット・ボランド (guitars)

Discography:
1983 Marshall Law (EP)
1986 Scarred For Life
1987 Methods Of Madness
2006 Carnival Of Lies
2008 Obsession
2012 Order of Chaos

Biography:
「歌うマーシャル・アンプ」との異名をとる名シンガー、マイク・ヴェセーラのキャリアを生み出したアメリカはコネチカット州出身の正統派ヘヴィ・メタル・バンド、OBSESSIONの結成は1982年に遡る。ARMORED SAINT, OVERKILL, WARLORD, TRAUMA(後にMETALLICAのベーシストとなるクリフ・バートンが在籍), ALOHA(後にCACOPHONY, MEGADETHのギタリストとなるマーティ・フリードマンが在籍)らが参加した『Metal Blade Records』の名物コンピレーション「Metal Massacre II」に”Shadows Of Steel”を提供したバンドは、続いて同レーベルから4曲入りのデビューEP「Marshall Law」をリリースする。この時のラインナップは、マイクに加え、アート・マコ<g>、ブルース・ヴィテイル<g>、マット・カラガス<b>、ジェイ・ミジアス<ds>だ。

その後マネージメントを一新、STRYPERやPOISONらを抱えて急成長を遂げていた『Enigma Records』と契約を果たしたバンドは、「Scarred For Life」(1986年)、「Methods Of Madness」(1987年)の2枚のアルバムをリリース。後者からは”For The Love Of Money”のPVがMTVの「Headbangers Ball」でオンエアされた他、「Sleepaway Camp 2」「Sleepaway Camp 2」「Leatherface – Texas Chainsaw Massacre III」といった映画のサントラに楽曲が使用されるなど反響を呼んだが、セールスの不振を理由に『Enigma Records』との契約を失うと、ブルース、ジェイ、マットが相次いで脱退。残されたマイクとアートはしばらくバンドを再建しようと務めたが、マイクが北米市場で更なる成功を目指す日本のLOUDNESSから二井原実の後任としてのオファーを受けたことでOBSESSIONは解散する。マイクはLOUDNESSの「Soldier Of Fortune」(1989年)、「On The Prowl」(1991年)、「Slap In The Face」(1991年/ミニ・アルバム)に参加、後にライヴ・アルバム「Live Loudest – At The Budokan ’91」としてもリリースされる武道館公演なども行った後に脱退。続いてイングヴェイ・マルムスティーンのバンドに加入すると、「The Seventh Sign」(1994年)、「I Can’t Wait」(1994年/ミニ・アルバム)、「Magnum Opus」(1995年)に参加、2度の来日公演を含むワールド・ツアーを行った他、武道館でのライヴ映像を収録した「Live At Budokan」(VHS/DVD)も発表された。

1995年にイングヴェイのバンドを脱退したマイクは、自らの名を冠したMIKE VESCERA PROJECT (MVP)を結成、「Windows」(1997年)、「Animation」(1999年)、「The Altar」(2002年)、「Crossing The Line」(2004年)の4枚のアルバムを発表した他、その実力を買われ、HELLOWEEN(当時)のギタリスト、ローランド・グラポウのソロ・アルバム「Kaleidoscope」(1999年)や、ブラジルのDR. SINの「Dr. Sin II」(2000年)、「Shadows Of Light」(2002年)、ギタリスト、ジョー・スタンプ率いるTHE REIGN OF TERRORの「Sacred Ground」(2001年)、「Conquer And Divide」(2002年)、メロディック・ハード・ロック・バンド、SAFE HAVEN等に参加した。また、エンジニア/プロデューサーとしても活動、HALFORDのギタリスト、“メタル” マイク・クラシアク率いるPAINMUSEUMや、元MOTLEY CRUEのジョン・コラビとRATTのボビー・ブロッツァーによるTWENTY 4 SEVENのアルバムなどに関わったりもした。

しかしながら、自らのルーツとも言えるOBSESSIONを忘れることのなかったマイクは、2002年、オリジナル・メンバーのジェイと共にOBSESSIONを再結成させることを決意。約4年の歳月をかけ、2006年に再結成第一弾アルバム「Carnival Of Souls」をリリースする。マイクとジェイに加え、MVPの「The Altar」やSAFE HAVENでマイクと共にプレイし、後にHOUSE OF LORDSのメンバーともなるクリス・マッカーヴィル<b>、そのクリスとX FACTOR Xで共にプレイしていたジョン・ブルーノ<g>、MVPの「Windows」にも参加していたスコット・ボランド<g>がラインナップを構成、ゲストとしてTHE REIGN OF TERRORのジョー・スタンプ、DANGER DANGERのロバート・マルチェロの2人のギタリストも参加して華を添えていた。

その後いくつかライヴをこなしつつ、2008年には解散前の音源や「Metal Massacre II」に提供した”Shadows Of Steel”の再録などを含むアルバム「Obsession」を日本のみで発表したバンドは、2009年からニュー・アルバムの曲づくりを開始する。また、2010年にはドイツの『Keep It True VIII』フェスティヴァルに出演、バンドにとって初となる欧州公演を果たした。なお、この頃には、マイクと共にイングヴェイのバンドのツアーに参加した後、MVPのアルバムにも参加、その後クリスと共にHOUSE OF LORDSのリズム隊を構成しているBJ・ザンパがドラマーとして参加していた。

2011年には、マイクはIMPELLITTERIのクリス・インペリテリ<g>、元QUIET RIOT, OZZY OSBOURNE, WHITESNAKE, DIO etcのルディ・サーゾ<b>、JUDAS PRIESTのスコット・トラヴィス<ds>と共にANIMETAL USAを結成、アルバム「Animetal USA」を発表した他、JUDAS PRIESTの活動で多忙なスコットに代わり、ドラマーに元TESTAMENT, SLAYER etcのジョン・デッテを迎え、日本の『Loud Park』フェスティヴァルにも出演を果たす。その後、OBSESSIONのニュー・アルバムの作業を進める一方で、ANIMETAL USAでも第二弾アルバム「Animetal USA W」を発表。2012年6月には、元LAZYのシンガー、影山ヒロノブ率いるJAM PROJECTと「日米ANI-SONサミット」と題された東名阪ジョイント・ツアーを行った他、アメリカでも『Century Media』よりデビュー・アルバムを発売、同月末には北米最大のアニメ・イヴェント『Anime Expo』にて北米でのライヴ・デビューを果たす。

そして様々な課外活動も経た2012年9月、マイク自らがプロデュースを担当したOBSESSION待望のニュー・アルバム、「Order Of Chaos」がリリースされる。マイクが「『Carnival Of Lies』と初期のOBSESSIONを足したようなアルバム。昔のサウンド、『Marshall Law』の頃のよりストレートなメタルに近いが、『Carnival Of Lies』の現代的な要素も確実に入っていると思う」と語るこのアルバムは、ボーナス・トラック1曲を追加収録して、SPIRITUAL BEASTより世界に先駆けて日本発売される。

Websites:
http://www.theobsession.net/