Line-Up:
ダリオ・ギーエン(Bass)
ルイス・フエンテス(Lead Guitars)
アドルフォ・リョヴェラ(Lead Guitars)
アルへニス・ ベタンクール(Drums)
アレハンドロ・フローレス (Vocals)
Discography:
2016 War Death Terror (Demo)
2012 Stormthrash (EP)
2017 Systematic Annihilation
Biography:
南米はベネズエラ・ボリバル共和国の首都である、カラカスから登場した、ツイン・ギター擁する若き5人組のスラッシュ・メタル・バンドの日本デビュー・アルバム。さすがは、エクストリームなサウンドが得意の南米出身ということもあり、デビュー・アルバムは狂気の完成度を誇っている。スピード全開の中で繰り広げられる難易度の高いギター・テクニックは、時にVEKTORなどのテクニカル・スラッシュをも彷彿させる内容だ。ザクザクと刻まれるクランチーなリフとスラッシュ然としたヴォーカルが全編を突っ走る高純度スラッシュは、まさしく聴けば聴くほど、その充実度に度肝抜かれること必至の作品である。ベイエリア・スラッシュ・メタル・ファンはもちろんのこと、CHRONOSPHERE、EXARSIS、BIO-CANCER、SUICIDAL ANGELSなどのギリシャのスラッシ・メタル・ファン、イタリアのULTRA-VIOLENCEやブラジルのVIOLATOR、カナダのTERRIFIERなどのファンにもお薦めのアルバムの登場!
2006年も終わり頃、ベネズエラの首都、カラカスにてSTORMTHRASHは結成された。カラカスと聞けば世界トップクラスの治安の悪さを誇る都市で有名であり、エクストリームな音楽が支持される理由もここにある。そして、このベネズエラのヘヴィ・メタル事情と言えば、今ではベネズエラのTVで、コメンテーターなどとしても活動しているポール・ジルマンのバンド、ARKANGELやGILLMANというバンドを、マニアの人達が耳にした事があるくらいであろう。そんな都市から、SLAYER、DESTRUCCTION、SODOM、DARK ANGELなどのオールドスクール・スラッシュ・メタル・バンドを愛する若者達が意気投合し、創設者のルイス・フエンテス<g>を中心に、アルへニス・ ベタンクール<ds>、ウォルヴィン・ブリトー<vo>、ヘンディファー・カスティージョ<b>の4人組バンドとして、STORMTHRASHは活動を開始するのであった。幾度なるリハーサルを重ねていたバンドであったが、相次ぐメンバー・チェンジも頻繁に起こっていた。ウォルヴィンとヘンディファーが脱退し、2009年には新しくヴォーカリストにアレハンドロ・フローレス、続いてダリオ・ギーエン<b>、アドリアン・サンチェス<g>、が加入し、5人組編成となる。この新メンバーによる5人編成になったところで、バンドはファースト・デモの制作に取り掛かる。
2011年、メンバーの殆どが初めてのレコーディングだったとは思えないほどのクオリティの高いファースト・デモ、「War Death Terror」を自主制作にてリリース。このデモには5曲が収録され、ベネズエラの若手スラッシュ・メタル・バンドとしてベネズエラ国内はもちろん、その評判は南アメリカ諸国やメキシコまで届いていった。そして、万全な体制を整え、初めてのライヴを決行した。ライヴは盛り上がり、彼等はファースト・ショーながらも数多くのファンを獲得した。それからノンストップでバンドは勢力的にライヴ活動を行い、アルバム・リリース前にも関わらず、ベネズエラの若手スラッシュ・メタルを代表するバンドと成り上がった。ベネズエラ国内外のファンの急増は止まらず、バンドは多くのファンの要望に応える形として、ファーストEPを制作することを決意する。
2012年になると、バンドにとって大きな転機がやってきた。カラカスにある、ディエゴ・イバラ広場にて毎年開催されており、これまでにHALFORD、SAXON、OVER KILL、MEGADETH、SEPULTURA、FEAR FACTORYなどが出演したベネズエラ最大級のロック・フェスティバル、『Gillmanfest』への出演が決まったのだ。デビュー前にも関わらず、この国際的なフェスティバルにおいて、ドイツのスラッシュ・メタル・バンド、DESTRUCCTIONらとの共演を果たしたのだ。この時、彼等のパフォーマンスを初めて見たメタル・ファンも多かったが、彼等の実力とスキルの高さは確かなものであったため、多くの人が驚きと興奮を隠しきれず、バンドのエネルギーが観客にも伝わり、モッシュやサークル・ピットがおこるまでに場内は盛り上がったのだ。
そして同年12月、ファーストEP、「Stormthrash」が自主制作にてリリースされる。このEPには6曲が収録された。EPの評判はとても良かったが、2013年になると、ギターのエイドリアンが脱退した。幸いにも後任のギタリストは直ぐに決まり、新しくアドルフォ・リョヴェラが加入した。そして、現在のラインナップが確立され、バンドはファースト・フル・アルバムの作曲に取り掛かった。その間、沢山のライヴ活動もおこなっていたため、なかなかレコーディングに入る事が出来なかったが、2015年6月にはバンドのロゴを新たにし、9月には、その後、ファースト・アルバムにも収録される曲、「Systematic Annihilation」をミュージック・ビデオとして公開した。そして2016年8月になると、本格的にファースト・アルバムのレコーディングに取り掛かかったのだ。
そして遂に、2017年2月、レコーディング作業が全て終わり、7月に待望のファースト・アルバム、「Systematic Annihilation」を自主制作にてリリースした。そして、ここ日本においてもSPIRITUAL BEASTより、SLAYERとDEATHのカヴァーをそれぞれ1曲ずつボーナス・トラックに追加し、10月にリリースされることが決まった。今、日本でも若手スラッシュ・メタル・バンドの波が押し寄せようとしているが、彼等も必ずや多くのスラッシュ・ファンに注目され、スラッシュの嵐を呼び起こすことは間違いないであろう!将来、有望なバンドがまたもこのシーンに登場したのだ!